拡散されるローカルメディア 「地域の編集」展

2019.10.23 高岡謙太郎

Photo:Ryosuke Kikuchi

過去最大級のローカルメディアの展示

初寄稿になります。EDIT LOCAL LABORATORYのメンバーでありライター・編集の高岡謙太郎です。自分はもともと雑誌好きで、本屋で立ち読みしたり、webマガジンを巡回したりで時間を忘れることもしばしば……。ですので、大量に雑誌が陳列される展示が行われていたら、それは興奮してしまいますよね。ましてや、普段見かけない雑誌が並んでいたらもう涎垂ものです。で、実はそんな展示が会期中なんです。

ローカルメディアが約130誌も一箇所に集結。実際に冊子を手に取ることができ、コンセプトごとに陳列される、趣向を凝らした企画展が現在行なわれています。

広く大勢に伝えるマスメディアと違って、特定のコミュニティに向けたローカルメディアならではのさまざまな編集のアイデアに触れられます。読者とのどういったコミュニケーションを行っているのか、その工夫に合わせたセクションごとに分けて紹介され、メディア関係者だけでなく、一般の読者も今まで知らなかった媒体を楽しめます。つくり手側の創意工夫に膝を叩く瞬間が何度も!

そういったローカルメディアが並ぶ、企画展「地域の編集――ローカルメディアのコミュニケーションデザイン」が、横浜にあるニュースパーク(⽇本新聞博物館)で、2019年10月5日(土)から12月22日(日)まで会期中。本サイト「EDIT LOCAL」の企画制作も行う影山裕樹(千十一編集室)が全面協力している、とても力の入った展示です。

オープニングトークイベントには全国から新聞社、ローカルメディアのつくり手たちが訪れた(Photo:Ryosuke Kikuchi)

会場では関連イベントも

会場では展示に合わせた内容のイベントがいくつか開催されます。

地域×クリエイティブワークショップ「YOKOHAMA MEME」が開催。テーマごとにチームに分かれ、各チーム付きメンターのアドバイスやレクチャーを受けながら、横浜の”地域らしさ”に裏付けられた斬新で持続可能なメディアを構想して、発表するというもの。自分でメディアを立ち上げていたい方はうってつけの内容では? 参加の応募は、10月25日(23:59〆切)まで。急いでご応募を!

「全国まわしよみ新聞サミット@ニュースパーク」が11月2日(土)に。こちらは、興味・関心をもった記事を切り取り、紹介し合い、その記事を集めて新聞をつくるワークショップ。企業、教育現場、自治体などで、新聞を活用したコミュニケーションツールとして注目を集めています。今回は、昨年に引き続き、当館で全国の新聞約130紙を使って行います。

12月22日には「クロージングイベント」が行われます。ローカルメディアの関係者や愛好家と触れ合うタイミングでもあります。もちろん展示も観覧できますので、イベント前後に。

Web媒体でのレポート記事

ローカルメディアの魅力をまとめた本展が、マスメディアによって記事になり、各所に拡散されました。「Web媒体のレポート記事」「Web媒体の事前告知記事」「紙媒体」をリストアップしてまとめてみました。今までにない枠組みの展示について、どう捉えらえられて記事になったのかをクリックして読んでみてください。

東京新聞』2019/10/5(共同)

ヨコハマ経済新聞』2019/10/5

横浜コミュニティデザイン・ラボ』2019/10/5

日本経済新聞』2019/10/5(共同)

秋田魁新報』2019/10/5

カナロコ』2019/10/6

愛媛新聞社』2019/10/6

沖縄タイムス』2019/10/6

読売新聞』2019/10/6

谷根千ねっと

Photo:Ryosuke Kikuchi

Web媒体の事前告知記事

期待度の高い展示だけあって、会期前から告知も各所に掲載されました。オープニングのトークイベントは100人以上も集まることに。なかには九州などから来場した各地のローカルメディアに携わる人たちも。

まち座』2019/8/30

公益新報』2019/9/3

いまここ』2019/9/24

西荻案内所』2019/9/24

hinagata』2019/9/25

JDN』2019/9/26

東京新聞』2019/10/1

SPICE』2019/10/1

アイデア』2019/10/1

コロカル』2019/10/2

MdN Design Interactive』2019/10/4

TOKYO ART BEAT』2019/10/5

Photo:Ryosuke Kikuchi

紙媒体にも掲載

本展の情報は、web媒体だけでなく新聞や雑誌などの紙媒体にも掲載されています。書店で手にとって見てください。

『mirea』2019/9号

『毎日新聞』2019/9/21

『BRUTAS』2019/10/1

『神奈川新聞』2019/10/3

『神奈川新聞』2019/10/4

『ヨコハマよみうり』2019/10/5

『日本経済新聞』2019/10/6

『神奈川新聞』2019/10/7

『地域人(50号)』2019/10/10

『文化通信』2019/10/11

『東京情報』2019/10/14

『散歩の達人(11月号)』2019/10/21

『せとうちスタイル』2019/10/30

ローカルとマスを繋ぐ架け橋

各所で大きな反響があった本展。ざざっと見てみると、「地域」「編集」「デザイン」「新聞」「神奈川」「横浜」などのキーワードを中心に、ローカルメディアに関心の高いマスメディアが一望できるリストになったとも捉えられます。本展をきっかけに、より一層ローカルメディアの存在と魅力が知られていくことになるでしょう。紙を通したコミュニケーションに興味のある方は、関連イベントのタイミングで足を運んでみてはいかがでしょうか?

Infomation

企画展「地域の編集――ローカルメディアのコミュニケーションデザイン」
会期:2019年10月5日(土)~12月22日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
開催場所:ニュースパーク(日本新聞博物館)
入館料:一般400円、大学生300円、高校生200円、中学生以下無料
休館日:月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は次の平日)
主催:ニュースパーク(日本新聞博物館)
企画協力:影山裕樹(千十一編集室)
アートディレクション:尾原史和(ブートレグ)

https://chiiki-henshu.com/

マップ

ライタープロフィール

高岡謙太郎(Kentaro Takaoka)

ライター、編集、広報など。主にテクノロジーを用いた表現に興味関心があり紹介をしてきた。共編著に『Designing Tumblr』『ダブステップ・ディスクガイド』『ピクセル百景 現代ピクセルアートの世界』など。日本科学未来館展示課に勤務後、フリーランス。

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